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韓国商法の保険約款並みの詳細さに驚き 

執筆者: bird運営人  公開日: 2007/5/2  閲覧数: 2478  
リンクページ >> NBL(NewBusinessLaw)
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韓国における保険詐欺に向けた取り組み



 NBL(NewBusinessLaw2007.5.1.号 商事法務発行)に「韓国における保険詐欺に向けた取り組み」という上智大学の李芝妍助手による論文が掲載されています。

 外国の保険事情をみると、日本の保険にも意外な発見が見つかったりします。

 論文では、日本においての保険詐欺はについては、民法(第96条 詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。)による取り消しができ、各社約款でも定めていることをまず説明しています。その上で

 「保険詐欺に関する法的規制がない韓国では、保険詐欺を告知義務違反として扱うケースが多い。

 告知義務違反の場合、告知義務違反の事実を知ったときから1ヵ月以内に、契約を締結した日から3年以内に限って契約を解除することができる(商法651条)としているので、保険詐欺を告知義務違反として扱った場合、その期間が過ぎてしまえば保険金を受け取ることができるとも考えられるので、善意の保険契約者に不利益となる可能性があるのではなかろうか。

 そして、保険詐欺が明らかに悪意から生じたのであれば、民法の規定を適用することを考えられるが、保険金請求の水増しの場合はその処理が困難ではなかろうか。水増しした保険金以外の保険金はそのまま支払ってもらうことになるかどうか疑問が生じるところである。」

 へえー、韓国では保険金詐欺においても、告知義務違反の枠内として扱うことが多いということなのですね。

 「保険詐欺に関する問題意識が高まる中、1991年に商法第4編(保険)の改正が行われ、その際、保険詐欺に関する規定を明文化しよ論説うという動きがあった。この規定の濫用を心配する声が大きかったため、明文化できなかった。

 しかし、保険詐欺が急増している現在では、保険詐欺をめぐる解釈論または約款規定に関する争いが多いので、明文化した条文が必要なのではなかろうか。社会的に保険詐欺への犯罪意識が薄いことに鑑みると、むしろより厳しく法的規制をすべきであるという見解がある。

 そういった見解を反映した結果、2006年10月19日、財政経済部は保険詐欺に関する内容を含む保険業法の一部改正法律案を立法予告した。

 改正理由は保険会社の商品開発と営業関連規制を改善し、保険会社が取り扱える業務領域を広げる反面、保険消費者の保護を強化し、保険詐欺調査体制を確立する等、保険関連制度を先進化するためである。その重要な内容として、保険詐欺の定義条項を新設し、金融監督委員の詐欺関連調査権を明確とした。」

 へぇー、日本では保険金の未払いが騒がれている時期に、お隣の韓国では保険金詐欺の増大が問題となって、そのための法改正が進んでいたのですね。

韓国商法は保険約款並みの詳細な定め



 保険について日本は商法での定めです。
●日本国商法
http://www.ron.gr.jp/law/law/syouhou3.htm#10-1-1-sousoku
 昔ながらのカタカナ条文です。そして細かい規定はされていません。企業経営のための会社法ももともとはこの中にありましたが使いづらく、「会社法」として商法から飛び出してしまいました。「保険」はまだこの中にいます。

 韓国の商法を見て驚きました。商法そのものに約款かと思うような詳細な定めがされています。

 いくつか拾ってみました。韓国の保険会社の保険約款の内容は分かりませんし、この商法の規定が強行法規か否かも分かりません。

 以下の638条の3や651条は消費者保護の観点からはこれ以上は厳しくはならないのでしょう。でも3年ですね。732条も幼児や児童を守るための強行法規なのでしょうね。特約で何でもアリにしてしまえば立法の意味がなくなりそうですから。

 日本の保険事情とは随分と違うものです。いずれ改正されるであろう日本の商法もこのような詳細な定めになるかもしれません。

●韓国商法
http://www.geocities.co.jp/WallStreet/1747/shouhou.html
第4編 保険

第638条の3(保険約款の交付・明示義務)
(1)保険者は、保険契約を締結するとき保険契約者に保険約款を交付し、その約款の重要な内容を知らせなければならない。
(2)保険者が第1項の規定に違反したときは、保険契約者は、保険契約が成立した日から1月内にその契約を取り消すことができる。

第651条(告知義務違反による契約解約)
保険契約当時保険契約者又は被保険者が故意又は重大な過失により重要な事項を告知せず、又は不実の告知をしたときは、保険者は、その事実を知った日から1月内に、契約を締結した日から3年内に限り契約を解約することができる。ただし、保険者が契約当時その事実を知り、又は重大な過失により知らないときは、この限りでない。

第732条(15歳未満者等に対する契約の禁止)
15歳未満者、心神喪失者又は心神薄弱者の死亡を保険事故とした保険契約は、無効とする。

韓国では15歳未満者への次のような保険契約は無効のようですね。
http://www.hoken-erabi.net/seihoshohin/goods/9110.htm#3
 
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